- ダイエットは痩せることではない
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最近では、女性だけではなく男性の間でも通常の話題にのぼるようになったダイエットですが、ダイエットの本来の目的を誤っていませんか?
ダイエットとは
現在は一般的に美容や肥満防止のための食事制限、あるいは減量法の意味に使われていますが、本来は病気治療や健康増進を目的とした食事療法、またはそのための特別食、制限食をいいます。単に体重を減らすのではなく、筋肉や骨を減らすことなく余分な体脂肪を減らし、健康になるためのダイエットをしましょう。
■健康的にやせれば、メタボリックシンドローム予防に!
肥満が原因で起こる病気はたくさんあります。内臓脂肪が蓄積し、高血圧症、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病を複数あわせ持つ状態(メタボリックシンドローム)になる危険性があります。そして、個々の生活習慣病の数が多くなればなるほど、動脈硬化を進行させ、脳梗塞や心筋梗塞などを起こしやすくなるのです。内臓脂肪が蓄積した肥満は、その大きな要因となっています。
- |肥満予防が認知症予防につながる?|
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認知症のなかでも脳血管性認知症は脳梗塞が直接的な原因になっています。この脳梗塞を生じやすくさせているのが高血圧や動脈硬化。これらの予防の第一が肥満予防です。予防策として、適度な運動、減塩食、ストレス解消、禁煙などが挙げられています。
ダイエットを始めよう
■過激なダイエットは危険
健康的なダイエットは、体脂肪以外の体重を減らさず、体脂肪だけを燃焼させることです。食べたエネルギー量が、運動や基礎代謝で消費したエネルギー量を上回ると、体脂肪として蓄積されます。そこで、食べたエネルギーより消費すれば体脂肪は減っていきます。たとえば、1kgの体脂肪を運動で燃やすためには、7200kcalのエネルギーを消費しなければなりません。これは12時間分のジョギングに相当します。「ダイエットは気長に取り組む」が鉄則です。
短期間で過激なダイエットをすると、リバウンドが起きやすいだけでなく、次のような弊害も起こりやすくなります。
- 骨や筋肉まで減ってしまう。
- 髪や肌を傷める。
- 貧血や骨粗しょう症になりやすくなる。
- 疲れやすくなる。
- ストレスから過食になりやすい。
- かぜなどを引きやすくなる。
- 意欲や活動力が減退する。
- 女性は生理不順、無月経、不妊症になることもある。
■BMIで肥満度をチェック
BMI(体格指数/Body Mass Index/ボディ・マス・インデックス)は、肥満の程度を示す国際的な尺度です。健康診断の問診でも使われています。18.5〜25が正常範囲とされ、25を超えると高脂血症や高血圧などの生活習慣病になる確率は2倍以上に、30を超えると肥満症として治療を要するとされています。ただし、あくまで統計的に病気になりにくい範囲を示しているもので、スタイルを示しているものではありません。
BMI=体重(kg)÷身長(m)2
■基礎代謝をチェック
基礎代謝とは、生命維持に必要最低限のエネルギー代謝のことで、基礎代謝量は太りやすい体質、太りにくい体質を左右するものです。基礎代謝量は性や年齢、体形などにより個人差があります。成人女性の場合は約1100kcal、成人男性の場合は約1500kcalで、加齢とともに減少傾向にあります。また、筋肉量が多い人は基礎代謝が高く、筋肉量が少ない人は基礎代謝が低くなります。
食事量が減ると、消費エネルギーを減らそうとして臓器などを動かす基礎代謝(エネルギー代謝)が低下するので、食事の量を極端に減らすより、必要量をしっかり食べ、基礎代謝を高めることでダイエットの効率を高めることができます。
- |基礎代謝を上げて効率よくやせる食事法|
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- 1日3回食事をする
- 低脂肪の良質たんぱく質を適量とる
- ビタミンB群を十分とる
- 体を温める食材をとる
- 辛味、酸味を利用する
■ダイエットに適度な運動は欠かせません
消費エネルギーの低下は、肥満につながります。また、運動をしないで食事制限だけすると、体脂肪を増大させることになります。そこで、適度な運動が必要です。
運動は、脂肪を燃焼させる有酸素運動で、エアロビクス、ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどがいいでしょう。少なくとも1回20分以上、週3回程度の運動が必要といわれています。長期継続して、太りにくい体質をつくっていきましょう。
■記録しよう
続けるためには記録することが励みにもなります。
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ダイエットプランノート(PDF:56KB)