日本の株式市場は、2011年を底に上昇を続けています。2012年12月末の日経平均の終値は10,395.18円で1年間で22.94%の上昇、2013年12月末の終値は16,291.31円でなんと56.72%の上昇、2014年12月末は17,40.77円で7.12%の上昇、2015年12月末は19,033.71円で9.07%上昇、2016年12月末は19,114.37で1年前とほぼ同じ水準でしたが、2017年12月末は22,764.94円で19.10%の上昇と再び大きな上昇幅となりました。2013年4月に日本銀行が始めた異次元ともいわれる大規模な金融緩和が影響していることは、間違いのないところです。
今後も上昇を続けるだろうか。それとも今度は長期に下落をしていくのだろうか。いろいろな憶測が成り立ちますが、株式市場をもう少し細分化することで、市場変動の要因を明らかにしていきましょう。そうすれば今後の株式市場の動向を占うヒントになるかもしれません。
株式市場を分析するときに、しばしば業種分類を利用します。東京証券取引所一部上場されている株式を33種類の業種に分類したものです(次頁の図を参照)。2017年1月始から12月末までの1年間の日経平均は19.10%の上昇と好調な市況でしたが、これを業種ごとにみると、大きな散らばりがあることがわかります。
この間の業種ごとの騰落率をみてみると、第1位となった石油・石炭(+52.15%)は、原油高と業界再編による収益改善を好感されて昨年の第2位からの上昇で2年連続の好成績となりました。第2位の空運業(+38.95%)は、昨年の最下位から大幅なランクアップとなりました。構成銘柄が少ないことも急浮上の要因となったようです。
一方、銀行業(+7.37%)、証券・商品(+4.25%)、保険業(+11.62%)と不動産業(+1.63%)は株価の動きが連動し合う傾向があり、いずれの業種も日経平均全体の上昇率に及ばない水準で終わりました。
これまで好調であった業種は今後もその好調さを維持するのか、それとも新たにけん引役となる業種が現れるのか。一方業績が振るわなかった業種は今後は回復に向かうのか。市場の動きは予想し得ないものがありますが、業種というレベルに細分化することによって予想に合理性が加わるといえるのです。
東証33業種と騰落率(2017年1月始〜2017年12月末)
今後も上昇を続けるだろうか。それとも今度は長期に下落をしていくのだろうか。いろいろな憶測が成り立ちますが、株式市場をもう少し細分化することで、市場変動の要因を明らかにしていきましょう。そうすれば今後の株式市場の動向を占うヒントになるかもしれません。
株式市場を分析するときに、しばしば業種分類を利用します。東京証券取引所一部上場されている株式を33種類の業種に分類したものです(次頁の図を参照)。2017年1月始から12月末までの1年間の日経平均は19.10%の上昇と好調な市況でしたが、これを業種ごとにみると、大きな散らばりがあることがわかります。
この間の業種ごとの騰落率をみてみると、第1位となった石油・石炭(+52.15%)は、原油高と業界再編による収益改善を好感されて昨年の第2位からの上昇で2年連続の好成績となりました。第2位の空運業(+38.95%)は、昨年の最下位から大幅なランクアップとなりました。構成銘柄が少ないことも急浮上の要因となったようです。
一方、銀行業(+7.37%)、証券・商品(+4.25%)、保険業(+11.62%)と不動産業(+1.63%)は株価の動きが連動し合う傾向があり、いずれの業種も日経平均全体の上昇率に及ばない水準で終わりました。
これまで好調であった業種は今後もその好調さを維持するのか、それとも新たにけん引役となる業種が現れるのか。一方業績が振るわなかった業種は今後は回復に向かうのか。市場の動きは予想し得ないものがありますが、業種というレベルに細分化することによって予想に合理性が加わるといえるのです。
東証33業種と騰落率(2017年1月始〜2017年12月末)