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【収納を考える③】 収納のアイディア <水回り・廊下編>

前回の「室内の収納術」に引き続き、今回は水回りの場所や廊下の収納をみていきます。
洗面所やキッチン、廊下などは、収納しきれないコマゴマとしたものが多く気を抜くと物があふれてしてしまいがちです。収納には特に工夫してみましょう。

細かいものを用途別に収納

洗面所やキッチン、廊下などでの収納は、「出し入れすることが多い」ということを念頭に、用途別に収納すれば使いやすく、見た目もきれいになります。

1.洗面所の収納
2.キッチンの収納
3.トイレの収納
4.廊下の収納
5.シンプルライフを目指す

1.洗面所の収納

洗面所をスッキリ片付けたいけれど、新たに収納家具をおいて、それでなくても広くない洗面所をさらに狭くしてしまうのは抵抗があるものです。内壁の中や吊戸棚の上を上手に利用しましょう。

内壁の中に収納

壁の厚さの中を有効に活用する方法です。外壁に面したところは断熱材がつまっているので、内壁がよいでしょう。ただし、スイッチの上下は電線がとおっているので避けたほうがよいでしょう。

自分で作ってみる

てっとり早く既製品を利用

写真はTOTOの洗面所などで使う埋め込み収納で定価約2万円です。プラスチック製で側面2箇所づつビス止めなので、プラスターボードを切り取った裏面に桟木をボンド付けしておきます。

吊戸棚の上に収納

吊戸棚は目線が届くくらいに下げると使いやすくなりまし、その上のスペースも収納として使えます。窓などに掛からないかチェックしましょう。また、ガスコンロとの距離が1m以内になるような場合は、不燃板を貼る必要があります。
既製品の安価なものを入れて収納ボックスにしても、簡単に自分で作っても。


2.キッチンの収納

キッチンであふれている物と言えば、調理器具や保存食品など。ちょっとした隙間を利用して用途別に収納すると便利です。

巾木部分を利用する

巾木とはキッチンの床と接する部分の高さ10cmくらいの部分です。最近のシステムキッチンはここも収納になっているものもありますが、自分で作ったり既製品を利用して収納することもできます。

自分で作ってみる その1(基本形)

①巾木はネジで止まっているので外して、引き手を付けて、マジックテープをホッチキスで止めます。

②本体側もマジックテープ(両面テープ付)を付けます(高さ調整用の金具が見えます)。

③一番下のステンレスの丸ノブを付けて完成状態です。

④小型の水筒や紙パックの1.8Lサイズなど収納できます。
自分で作ってみる その2(応用形)

底板と棚板を外して、ビールケース収納と、ワイヤートレイを入れます。
普通は棚板の部分をワイヤーバスケットの引き出しにして使いやすいようにしました。ワイヤーバスケットは部品として購入します。気をつけることは、扉を開けた状態で引き出せるようにレールの部分の出代を長くする部材を付けることです。

①扉を開けて、引き出しを少し引いた状態です。

②底板をカットします。
キッチンの底板は薄い化粧ベニヤで出来ているのでカッターで切り取れる。但し、手前の部分は桟木があるので、鋸で切ります。

③底板は9mmベニヤ(写真の薄茶)を使用、前板はカットした巾木を使用して取っ手を付けます。

④引出しの裏面です。
戸車はナイロンの平らな面を持つものを使用して、その高さにあわせてパッキン材の木材を9mmベニヤにネジで止める。

⑤トレイを入れて完成させます。
写真は350ml缶の高さだが500ml缶まで入るように、上のヤイヤートレイの底までの高さは23cm確保した

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3.トイレの収納 トイレにはあまり人目には触れないようにしたり、すぐ手に伸ばせるようにしたりなど、一工夫が必要です。

便器の上を利用する

トイレの収納は、便器の上の空間を利用するのが、いちばんスッキリと、清潔に収納することができます。
■自分で作ってみる

扉をつける場合は、家具の転倒防止のために作った物を参考にしてください。壁に背板部分でビス止めするので9mmベニヤを使用したほうが良い。又、天井部分は通常の箱の状態で作ります。 棚板だけならもっと簡単に出来ます。箱の場合もそうですが、壁がプラスターボードのときはプラスチック製のボードビスをあらかじめねじ込んでおきます。

【取付はこんなところがお勧め】
①トイレタンクの上
奥行きが20cm位ならトイレタンクの蓋が開けられる範囲なら低い位置でも大丈夫です(床から1m以上あれば万全)。
②壁やドア上(床から1.7m以上の場所に)
男子の小用の時に目線に棚が無いほうが良いので飾り棚以外は1.7m以上がお勧めです。

材料
シナランバー21mmを使っているが、白いポリの板もある。この場合は、見える切り口(小口)はテープがあるので貼る。
スライド丁番
この場合、全かぶせ型を使う。側板の両側に扉が来るときは、半かぶせ型扉を内に付ける時は、インセット型扉には35φの穴あけ(深さ12mm)が必要。バネが付いているので、ローラーキャッチ等が不要。
棚板
必要に応じて、棚板を付ける。側板に棚ダボのメスを埋め込んで置くとよい。

■てっとり早く既製品を利用する

写真はTOTOの洗面所の上に付けるもので幅75cmで、定価3万円台から6万円台くらいです。扉の材質によって値段が異なります。


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4.廊下の収納
戸建住宅ならば、廊下は床下収納にするのが、いちばんスッキリとたくさんのものを収納することができます。マンションの場合はラックなど、できるだけ奥行の少ないものを置くことになりますが、安全上もあまりお勧めできません。できれば他の場所に物を移動することを考えた方がよいでしょう。

床下収納を作る(戸建住宅の場合)

1階で床が地面より4〜50cmの高さなら床下収納を新たに作ることが可能です。「根太」という床材を支えている桟木を一部切っても補強すれば大丈夫です。これは、専門家に頼んだほうがよいでしょう。
部屋の中より廊下のほうが物で塞がれないので使いやすいと思います。

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5.シンプルライフを目指す

収納上手になればシンプルライフを実現できる

1回目にも書きましたが、収納の基本は捨てること。物を捨てるとスペースができます。部屋が広くなると、気分にもゆとりができその分人生を楽しむ余裕が出来るというものです。シンプルイズベストです。

人生を整理する

今のシニア世代は戦後の物不足で育ち、高度経済成長を担いで豊かな時代を迎えました。そのため、家電製品などを買い貯める意欲が他の世代よりも旺盛です。同じものでも、新製品が出るとつい買ってしまう、そのくせ、旧型は捨てたりしない、そんなことはありませんか?
そんなことの繰り返していると、室内は物で散乱し本来の機能を失ってしまいます。
しかし、例えばかつての和室はシンプルな中で、多様の機能をこなしてきたものです。居間であり、食堂であり、書斎であり、寝室であった。床の間があれば軸を掛け、花を飾り心の潤いも忘れなかったはずです。
心豊かな暮らしを取り戻すに、住まいから考え直してみるというのはどうでしょうか?
復習「捨てる」物の基準
  1. ○キッチンの鍋などで兼用できる物。
  2. ○食器で同じようなものであまり使っていない物。
  3. ○洋服で何年も着ない物。
  4. ○洋服で同じような物。
  5. ○気に入っているけど、汚れたり、ほころんだ服。
  6. ○いくつもある来客用の寝具など。
  7. ○小さい頃の学校の作文や宿題、テストなど。(必要ならCDROMなどで保存)
  8. ○写真、アルバムなど。(必要ならCDROMなどで保存)
  9. ○いざというときは、買えば間に合う物。
定年後の暮らし方

孫ができて家に遊びに来るうちは住宅も縮小するのは難しいかもしれませんが、それも一段落したら戸建てからマンションに移って便利に暮らすのもいいでしょう。
戸建の家を維持して行くのは結構、面倒なものです。庭木の手入れや外壁の塗り替えなど気を付けていなければいけないし、お金も掛かります。それに比べて、マンションは鍵ひとつで暮らせます。
すでにマンションにいる人は、今より生活に便利な所で、もう少しコンパクトな所に移るという選択肢もあります。

好きなことに時間を使う

住まい(住)だけでなく、着る物(衣)も、食べるもの(食)もシンプルにして、好きなことに時間を使う。衣・食・住だけでなく、人間関係も同様、親戚関係や組織とのしがらみを取り払ってスッキリ・シンプルに生きてみませんか。


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