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【収納を考える①】 収納の基礎知識

住まいの限りあるスペースをできるだけ広く有効に使うために、今回から「収納」を考えていきます。
収納は、あれもこれもと手を広げすぎずに、まずは基本的な考え方に立ち返ってみるとうまくいくようです。
今回は、その収納の基本的な考え方についてご紹介します。

収納の基本は、まず捨てること

大半の人は、まず収納場所を何とかしようと苦労されると思いますが、収納の基本は「捨てる」ことです。それで収納しても収まりきらなければさらに捨てる。それがポイントです。

1.「収納」とはなにか
2.収納の基本的な手順
3.タイプ別で選ぶ収納方法

1.「収納」とはなにか

整理と整頓は意味が違う

「収納」は、「片付けること」つまり整理・整頓することをいいます。ここで、あらためて整理・整頓の意味を考えてみると、次のように整理することと整頓することは根本的に違うことがわかります。

●整理=物を捨てること

一時期流行った「仕分け」も切り捨てることでした。その場合、「仕分け人」という別の人が無駄な部分を切り捨てていきました。自分で物が捨てられない場合は、「仕分け人」に来てもらって整理するというのも効果的です。

●整頓=使った後もとの位置に戻す(片付ける)こと

家の中には、その物が納まる場所が与えられていないことがあります。いわば「住所不定」です。その原因は主に3つです。

【「住所不定」になる原因と対策】
  1. 1.新しい物が、加わって、分類不能に
      置き場所を考えてから物を買いましょう!
  2. 2.分類ができてなく、あやふやな状態に
      住所を決めましょう!(出しておく物の場合でも)
  3. 3.分類は明確なのに満杯で入らない
      ストックを持ちすぎでは?(安いからといってむやみに買わない)

物が増えるから収納が必要

そもそも、物がなければ「収納」は必要ないはずなのに、どうして物は増えるのでしょうか。その理由がわかって物の増殖を抑えることができれば、収納はかなり合理的になるはずです。そこで、物が増える理由をいくつか想定してみましょう。

(その1) ついで買い
今必要でない物を、ついでに買ってしまう。 ・・・100円ショップなど

(その2) 乗せられ買い
いかにも便利そうな物、値引き率の高い物、限定販売の物をついつい買ってしまう。・・・通販など

(その3) 捨てられない
使い終わった物を捨てられない・・・衣服、思い出の物など

片付けると気持ちがいい

なかなか手を付けられない片付け(収納)ですが、それでもすっきりと収納できると気持ちがいいものです。片付けにはこんな効果があります。

○片付いた部屋は気持ちが良い
広い空間は精神衛生的にも大事な要素です。

○片付いていると能率的
物を探さずに生活できれば、本当にやるべきことや楽しみのために使う時間が増えます。

○いつ人が訪ねてきても大丈夫
いつ誰が訪ねてきても安心な空間は、人を呼ぶ機会を増やします。

○いざというときに安全
地震や火事など、いざというときに片付いた空間は安全に脱出するために大切です。


2.収納の基本的な手順

収納は3ステップで考える

■ステップ1 捨てる

実は、収納の基本は「捨てること」です。それは、収納は物を納める場所があって成り立つからで、場所がない物は「捨てる」ことが解決策だからです。物がそれぞれ自分の指定席があれば、簡単に片付くわけです。
「捨てる」ことは、物の選別からはじめます。中身を点検して、何年も使っていない物は捨てる判断をしましょう。迷った場合はいったん段ボール箱にでも入れてみるといいでしょう。

物を捨てる基準
しまう場所を確保するのは大変だけど、捨てることは簡単です。もし、必要になったら、その時に買うか借りればいいのです。ここで、不必要な物が物の値打ちを下げる例を一つ上げてみます。66�(20坪)マンションを3,000万円で買ったとしましょう。1坪(畳2畳分)は150万円ですから、1畳75万円ということになります。もし畳1枚がガラクタで埋め尽くされて使えないとすればどうでしょう? 75万円分の価値を無駄にしていることにはなりませんか?
そういった意味では、「捨てる」ことは決して価値を手放すことではないのです。自分で選択が出来ないときは他人(仕分け人)に頼んでやってもらうという方法も有効です。

こんな物は捨てる決心を
●ガラクタ

ガラクタとは?何かに使えそうで使えない、リサイクルもできないし芸術品に変えることもできない物、それがガラクタです。

●着なくなった衣類
当時は流行でも、今は絶対に着ない衣服や、特殊な物(結婚のときに誂えたタキシード用のYシャツなど)。

●溜まっていく本
本は絶対捨てないという人もいるけれど、リサイクルと考えれば社会のためにもなります。

●書類
今はもう無い電気製品の使用説明書や昔のカタログ類。


■ステップ2 収納場所をつくる
意外な場所に片付ける場所を見逃していることがよくあります。例えば、キッチンの吊戸棚の上と天井の間に10�とか20�の板が張ってあったりしませんか?その板は適当な位置に吊戸棚を付けるために余ったスペースを塞いでいる物で、取り外せます。
あるいは、タンスの上は如何ですか?地震の対策はとられていますか?もし、タンスの上が空いていて地震対策もしていないなら、そこに収納を兼ねた家具を置いたり、自作で何かしてみませんか?

収納の豆知識

●その1 物を隠して収納する
扉付きの収納に整理して、部屋は見た目すっきり。ただし、しまう場所は決めておかない と探すのに苦労します。
(例:押入、吊戸棚、クローゼット、システム収納、たんすなど)

●その2 物が出ている方が使いやすい
本棚のようなオープンの棚などに収納します(戻すときに多少位置が変っても、探し易 い)。ただし、出ていてもなんとなくまとまって見える工夫は必要です。
(例:本棚、キッチン・グッズ、洗面所のボトルや小物など)


■ステップ3 再び捨てる

新しい収納場所ができて、それでも納まらない物や、最初に選別した時に迷っていた物を捨てます。こうして、物の指定席ができれば、あとは楽です。

【例】
・キッチンの鍋などで兼用して1つに絞れる物はないか。
・洋服で何年も着ない物はないか。

この場合でも片付かないときは、元に戻すと「決心」することです。

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3.タイプ別で選ぶ収納方法
収納のやり方は、意外にその人の性格が出るものです。 自分がどのタイプかで当てはめてみると、収納がやりやすくなるかも知れません。

次回は、室内の収納の具体例をみていきます。

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